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「電力」「熱量」「電力量」にかんする応用問題②~定期テスト・高校入試での最重要問題 一番よく出される問題を得意になろう!~

・「電力」「熱量」「電力量」を求める問題の解き方がわからない
・計算の問題が苦手
・高校入試まであと2週間で、何とか電力が解けるようになりたい
・定期テストまでに熱量の問題が解けるようになりたい

という悩みを解消します。
 こんにちは。頭文字(あたまもんじ)Dです。
 中学生に勉強を教えてかれこれ25年以上になります。その経験を活かして、「授業を聞いても理科がわからない人」を「なるほど、そういうことだったのか」と納得してもらおうとこの記事を書いています。
 今回は、中学2年生理科 電流分野から、「電力」「熱量」「電力量」を求める応用問題について説明します。特に今回はオームの法則をぬいて、高校入試や定期テストで出される可能性が一番の問題です。
 「難しい」と思っている人が多いと思いますが、ここで大事な法則があります。
難しい問題ほどワンパターン
 そして、この「電力」「熱量」「電力量」ほどワンパターンな出題も他にないくらいでる。
 だから、しっかり対策を立てれば、満点をねらえます。
 最初は「難しい」と思うかもしれませんが、根気強くやっていきましょう。

1 応用問題を解こう(レベル3)

問題3 次のような実験を行った。問いに答えなさい。
【実験①】図の装置に電熱線A(6V-6W)を取り付け、くみ置きの水100gをコップに入れて水の温度を測った。
【実験②】6Vの電圧を加えて電流を流し、コップの中の水をガラス棒でかき混ぜながら、1分ごとに水の温度を測った。
【実験③】電熱線Aを電熱線B(6V-9W)、電熱線C(6V-18W)にかえて同じように実験を行い、その結果をグラフに表した。


(1) 電熱線Aの電気抵抗は何Ωか。
(2)電熱線Aの5分間の発熱量は何Jか。
(3)電熱線A~Cを比較したとき、電熱線の消費電力と一定時間での水の上昇温度にはどのような関係がありますか。

 どうでしょうか?
 前回やった問題1,問題2も参考にして考えてみてください。
 それでは解答と解説です。
【解答】
  (1) 6Ω
  (2) 1800J
  (3) 比例
【解説】
(1)
    抵抗を求めるには、「電圧」と「電流」がわかっていなくてはならない。
    問題文の(6V-6W)から、電圧は6Vであることがわかる。
    また、6Vのとき6Wの電力が消費されるので、
       6(V)✕X(A)=6(W)
       X=6÷6=1(A)
    となって、流れる電流は1Aであることがわかる。
    これで電圧と電流がわかったので、E=IRに代入して
       6=1✕R
       R=6
    となるので、答えは6Ωとなる。
(2)
    6V-6Wなので、消費する電力は6Wということがわかる。
    5分間電流を流したので、5(分)✕60(秒)=300(秒)
    電力量は「電力(W)✕時間(秒)」で求められるので、
      6(W)✕300(秒)=1800(J)
    となり、答えは1800Jとなる。
(3)
    6Wで3℃、9Wで4.5℃、18Wで9℃温度が上昇しているので、比例であることがわかる。
 いかがでしたか?
 (1)が電流を求めてから、オームの法則を使うので少々ややこしかったかもしれませんが、(2)は公式にあてはめるだけ、(3)はグラフに書けば一発でわかったと思います。
 このように、一見難しそうに思えますが、解き方がわかればそんなに難しくないのが、この「電力」「熱量」「電力量」の問題なのです。

2 応用問題を解こう(レベル4)

問題4 次のような実験を行った。問いに答えなさい。
図1のような装置で、電圧を変えて電流の大きさを測定した。グラフは、その結果をまとめたものである。次に、図2のような装置を作り、図1と同じ抵抗の電熱線をくみ置きの水100gに入れて、電源装置で6Vの電圧を加えて10分間電流を流した。このとき、水温は19.0℃から24.0℃まで上昇した。
図1

図2

図3

(1) 実験に使った電熱線の抵抗は何Ωか。
(2) 赤い字の部分のように電流を流したとき、電熱線の発熱量は何Jか。
(3) 水を50gに変えて6Vで10分間電流を流すと、温度は何度上昇するか。
(4) 水は100gのままで、電圧を12Vにかえて10分間電流を流すと、温度は何度上昇するか。

 それでは、解答と解説です。
【解答】
  (1) 10Ω
  (2) 2160J
  (3) 10℃
  (4) 20℃
【解説】
(1)
    グラフを見ると、1Vの電圧を加えた時に、0.1Aの電流が流れている。
    E=IRに代入すると、
     1(V)=0.1(A)✕R
     R=1÷0.1=10(Ω)
    となるので、答えは10Ωとなる。
(2)
    この問題を解くには、回路に電流が何A流れるのかを知る必要がある。
    6Vの電圧をかけたときに10Ωの抵抗に流れる電流は、E=IRより
     6(V)=10(Ω)✕I
     I=6÷10=0.6(A)
    となるので、0.6Aであることがわかる。
    発熱量は「電力(W)✕時間(秒)」言い換えると、「電圧(V)✕電流(A)✕時間(秒)」で求めることができるので、
     6(V)✕0.6(A)✕600(秒)=2160(J)
    となり、答えは2160Jとなる。
(3) 水の量が半分になって与えられる熱量は同じなので、温度は2倍の10℃になる。
(4) 電圧が2倍になると電流も2倍になる。すると熱量は2倍の2倍なので4倍になる。水の量は同じで与えられる熱量が2倍になるので、温度は4倍の20℃になる。
 いかがでしたか?
 (1)はグラフを読み取ってオームの法則に当てはめるだけで解けます。(2)は電流の大きさを求めるのがしょうしょうやっかいですが、それさえできてしまえば、公式に当てはめるだけで解けます。
 (3)は、【量が半分になったから、温度は2倍になる」「熱量が2倍になるから、温度も2倍になる」というのが感覚的にわかれば解けます。
 「やってみると思ったよりもわかりやすい」という手ごたえをもってもらえれば、十分です。あとは、自分の力だけでできるようになるまで繰り返すだけです。
 入試やテストに向けてがんばってください。

コメント一覧

中学生2023年2月26日 7:07 PM / 返信

(4)は抵抗が等しいので電圧が2倍になると電流も2倍になるので熱量は4倍になる。ですから上昇温度は20℃になるのではないでしょうか?

    atamamonjid2023年2月27日 9:40 AM / 返信

     大変失礼しました。  至急訂正します。  ご指摘ありがとうございました。

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