こんにちは。頭文字Dです。
前回は、「天気の単元はなぜ難しいのか」について説明しました。
今回は「前線の覚え方」について説明します。
前回のブログを見ていただいた方から見ると、少々不思議な感じがすると思います。
教科書で言うと、前回の話は単元の一番初めにすることで、今回の内容は中盤から終盤にかけての内容だからです。
普通の人なら、この順番では話をしないでしょう。
しかし、あえて今回は前線の話をします。
なぜならば、
最初に天気の単元は面白い!
と感じてほしいからです。
面白いと思わないと勉強しようと思えないのが人間です。
だから、この単元で一番面白い(生徒が一番笑う)覚え方を紹介します。
それでは、最初に少しだけ真面目な話を聞いてください。
最低限、覚えてほしい言葉があります。「前線面」と「前線」の2つです。
間違えやすいのですが、教科書には次のように説明されています。
前線面・・・寒気(冷たい空気)と暖気(暖かい空気)が接する面
前線・・・前線面が地表と接するところ
用語を覚えるときには、最後の単語に注意しましょう。
「前線面」の説明は”面”で終わっています。だから、面で接しているのです。
「前線」の説明は”ところ”で終わっています。面と面が接すると、どのような形になるでしょうか?
そうです!”線”になりますね。だから「前線」と言うのです。
用語を覚えるときには
説明の最後の単語に注意
すること。ほとんどの場合、この法則はあてはまります。
このコツを覚えていると、テストでも少し得をします。
用語を覚えたところで、1つ質問です。
なぜ、前線や前線面が重要なのでしょうか?
すでに学校で前線を習っている人も多いと思いますが、答えられますか?
答えられない人は多いはずです。なぜなら、ほとんどの人がこの理由を習わずに、教わっているからです。
理由を教わっていないから、「いまいち何が重要なのかわからない」「わからないから覚えられない」の悪循環を繰り返すのです。
前線が重要な理由は2つです。
・前線付近では雨が降りやすい
・前線が通過すると、風向きと気温が変化する
からです。
ここまで説明すると、前回とのつながりが見えたと思います。
前回私は「天気は空気の動きと、水の変化が重要」と言いました。
前線はこの2つがどちらも関係する、非常に大切な内容なのです。
それでは、前線の種類を紹介します。前線には4種類あります。
①閉塞前線
②停滞前線
③寒冷前線
④温暖前線
「4つもあるの?覚えるの大変!」と思う人がいるかと思います。
しかし、4つ覚える必要はありません。覚える必要があるのは、たった2つだけなのです。
まず、①の閉塞前線は覚える必要はありません。たま~~~に閉塞前線付近の雲の形を聞かれることがありますが、本当にたま~~~なことなので、無視しても関係ないでしょう。
また、これから勉強する「温暖前線」と「寒冷前線」がくっついたものが「閉塞前線」なので、2つの前線がくっついた形を考えれば答えることができます。
いずれにしても、閉塞前線は応用編なので、最初の段階では無理して覚える必要はありません。
②の停滞前線はさらに2つに分かれます。「梅雨前線(ばいうぜんせん)」と「秋雨(あきさめ)前線」です。
この2つの前線については、いずれ「日本の四季の天気の特徴」で説明するので、今は置いておきましょう。
③の寒冷前線の特徴は重要です。しっかり覚えましょう。
寒冷前線は「寒気(冷たい空気)が暖気(暖かい空気)の方に動いてできる前線」です。このとき、前線面は縦長になります。
雲は、前線面にそってできるので、寒冷前線付近では縦長の雲「積乱雲」ができます。
縦長なので、雨粒が大きくなり、強い雨(激しい雨)が降ります。
ただし、横には広がっていないので、すぐに雲が通り過ぎて雨はやみます。つまり、雨が降る時間は短いのです。
そして、寒冷前線が通過すると、寒気の中に入るので気温が下がります。
ごちゃごちゃ書いてしまったので、ここで整理します。
寒冷前線付近では積乱雲ができる
寒冷前線付近では、
はげしい雨が
短時間降り
通過後気温が下がる
のです。
ここで、太く書いた字をつなげてみましょう。
はげ、短、下
となりますね。
あ、忘れてた。寒冷前線の記号は三角形を塗りつぶした形になります。
ここまでをつなげてみると・・・
三角関係(寒冷) 激(はげ)、短(たん)、下(げ)~~~
となります。
ストーリーとしては、昔2人の女の子が争った男の人が、今は禿げたんだよ。げ~~~。
ってところでしょうか?どうでもいいけど。
ともあれ、寒冷前線は
三角関係(寒冷) 激(はげ)、短(たん)、下(げ)~~~
で覚えるとよいでしょう。
最後に、温暖前線の覚え方を紹介します。
温暖前線は暖気(暖かい空気)が寒気(冷たい空気)の方に動いてできる前線です。
このとき、前線面は横長になります。雲も横長の「乱層雲」ができます。
乱層雲は縦にはうすいので、雨粒は小さくて、弱い雨(穏やかな雨)になります。
ただし、横には長いので雨が降る時間は長いです。
余談ながら、寒冷前線と温暖前線のどちらの降水量が多いかと言えば、温暖前線の方なのです。だから、時として大きな被害を起こします。
もう一つ、温暖前線が通過すると暖気の中に入るので気温が上がります。
さて、ここまでをまとめてみましょう。
温暖前線付近では乱層雲ができる
温暖前線付近では穏やかな雨が
長時間降って
気温が上がる
のです。
さて、太く書いた字をつなぐとどのような文章になるでしょうか?
おだ(やかな雨が)長(時間)降る・・・・
歴史上の有名人がいたような・・・・
そうです!織田信長です。
あ、また言い忘れていました。温暖前線の記号は半円を塗りつぶした形です。
これをすべて合わせると
丸い おだ(穏やかな雨)のぶ長(時間) だんだん(温暖)(気温が)上がる
となります。
イメージとしては織田信長柄の気球がだんだん上がる・・・っていう感じかな?どうでもいいことだけど・・・。
ともかく、前線は天気を語るうえでさけては通れない重要な内容なのです。
そして、寒冷前線と温暖前線の特徴は「語呂合わせで覚えるのが一番手軽」なのです。
長文になってしまいました。今日はこの辺で終わりにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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