目次
・化学変化の単元には実験が多くて何が何だかわからない
・化学式とか化学反応式とか、似たような名前が多くてわからない
という人の悩みを解決します。
こんにちは。頭文字(あたまもんじ)Dです。
中学生に勉強を教えてかれこれ25年以上になります。その経験を活かして、「授業を聞いても理科がわからない人」を「なるほど、そういうことだったのか」と納得してもらおうとこの記事を書いています。
今回は、中学2年生理科 これまで学習してきた化学変化の単元をまとめていきます。
特に、「実験が多くて何が何だか分からない」という人には、実験を分類しているので、どのような関係になっているのかがわかります。
また、「化学式や化学反応式とか、似たような名前が多くてわからない」という人にも、すぐに調べられるように作成しています。
テストや入試の前の復習にピッタリなページなので、ぜひご活用ください。
この単元に出てくる実験は大きく8つに分けられます。
その8つとは、「熱分解」「電気分解」「化合」「酸化」「還元」「吸熱反応・発熱反応」「質量保存の法則に関わる化学変化」「定比例の法則に関わる化学変化」です。
教科書ではそれぞれ2つずつの実験が紹介されているので、合計16個の実験があります。
最初にこのことを頭に入れておくと、整理しやすいので
まずは、8個の実験があることを知る
ことが大切です。
それでは、それぞれの実験について見ていきましょう。
「熱分解」の実験は
・炭酸水素ナトリウムの熱分解
・酸化銀の熱分解
の2つです。
炭酸水素ナトリウムの熱分解については、こちらの記事をご覧ください。
炭酸水素ナトリウムの熱分解~最初にして最大の難関!攻略のカギは”炭水ナはニ水炭ナ”~
酸化銀の熱分解については、こちらの記事をご覧ください。
熱分解・電気分解・化合の実験~重要度はちょっと劣るけど、大切な実験ベスト3~
「電気分解」の実験は
・水の電気分解
・塩酸の電気分解
の2つです。
水の電気分解については、こちらの記事をご覧ください。
水の電気分解~テスト再頻出問題!攻略のカギは”イチ・ニ・サン・スィー・セーフ”で~
塩酸の電気分解は、こちらの記事をご覧ください。
熱分解・電気分解・化合の実験~重要度はちょっと劣るけど、大切な実験ベスト3~
「化合」の実験は
・硫化鉄の実験
・硫化銅の実験
の2つです。
硫化鉄の実験については、こちらの記事をご覧ください。
鉄と硫黄の化合~テスト再頻出問題!攻略のカギは五・七・五で覚えること~
硫化銅の実験については、記事を書いていませんが、硫化鉄とほとんど同じ反応だと考えれば大丈夫です。
一つだけ違うのは、化学反応式です。
硫化銅の化学反応式は
Cu + S → CuS
なので、ここだけは違う点として覚えてください。
「酸化」の実験は
・銅の酸化
・鉄(スチールウール)の酸化
がよく取り上げられます。
銅の酸化については、定比例の法則と合わせて出題されることが多いです。
そのため、こちらの記事をご覧ください。
酸素と結びつく反応~意外といろいろなところで利用されている酸化反応~
もう一つ、記事には書いていませんが、ごくまれに炭素の酸化が出題されます。
炭素の参加の化学反応式は
C + O2 → CO2
なので、これも覚えておくとよいでしょう。
「還元」の実験は
・酸化銅と炭素の反応
・酸化銅と水素の反応
があります。
酸化銅と炭素の反応は、こちらをご覧ください。
酸化物が酸素を失う反応~酸化と同時に起きるとっても大切な反応~
酸化銅と水素の反応は、記事に書いていませんが、次の化学反応式を覚えておきましょう。
CuO + H2 → Cu + H2O
この実験に関しては、中学校の理科室程度の装置では実験ができないので、実験操作に関する問題はほとんど出されません。
だから、化学反応式を覚えておくだけで十分です。
「吸熱反応・発熱反応」の実験は
・化学カイロの実験
・水酸化バリウムと塩化アンモニウムの反応
が出題されます。
吸熱反応・発熱反応については、こちらの記事で説明しているので、ご覧ください。
熱を発生する反応・熱を吸収する反応~発熱反応と吸熱反応は恋愛に似ている?~
質量保存の法則に関わっては、
・塩酸と石灰石(炭酸水素ナトリウム)の反応
・硫酸ナトリウム水溶液と塩化バリウム水溶液の反応
が出題されます。
これについては、こちらの記事で説明しているので、ご覧ください。
質量保存の法則~”いつでも・どこでも・質量は変わらない”という全宇宙普遍の法則~
定比例の法則については
・銅の酸化
・マグネシウムの酸化
の実験が取り上げられるのがほとんどです。
定比例の法則については、こちらの記事で説明しているのでご覧ください。
定比例の法則~物質は決まった比で化合する 難しそうでワンパターン問題の典型~
また、ごくまれに酸化銀の熱分解で出題されることがあります。
が、化合する質量比などは問題文に必ず書いているので、銅やマグネシウムの実験を理解していて、問題文をしっかり読めば解けると思います。
よく「原子記号・化学式・化学反応式」の違いがわからない」という人がいます。
整理すると、
化学変化でこれ以上分解できない・・・原子→表すのは原子記号
原子がいくつか結び付いたもの・・・分子→表すのは化学式
原子が無数に結びついたもの・・・分子というまとまりを持たない→表すのは化学式
です。
化学反応式は、
化学変化を表した式
なので、
必ず化学式が2つ以上書くことになります。
原子記号については、こちらの記事をご覧ください。
原子の性質と原子記号~ドルトンが考えたこれ以上分けることのできない粒子~
化学式については、こちらの記事をご覧ください。
分子と化学式~まぎらわしい化学式は”ホンクルはニコニコ”で~
化学反応式の書き方については、こちらの記事をご覧ください。
化学反応式を書けるようになろう!~【必見】高校になってからも使う中学理科の最重要ポイント~
基本的な内容は、これまでに紹介した記事に書いてあることを読むことで、理解が深まります。
しかし、それをテストの時に書けるかどうかは、別の話です。
やはり、覚えるだけではなくて、問題を解く練習も必要になります。
そこで、”ちょっと”難しい問題を集めて、解説をしています。
炭酸水素ナトリウムの応用問題は、こちらをご覧ください。
炭酸水素ナトリウムの熱分解~超難問? いえいえ、実は典型的なワンパターン問題~
水の電気分解の応用問題は、こちらをご覧ください。
水の電気分解の問題~難しい? ポイントは化学反応式が書けること~
硫化鉄の応用問題は、こちらをご覧ください。
鉄と硫黄の化合の問題~実験は嫌いな人が多いけど、化学反応式を書ける人は多い問題~
質量保存の法則は、こちらをご覧ください。
質量保存の法則②応用問題編~実際の問題を解くことで、理解を深めていこう~
定比例の法則は、こちらをご覧ください。
定比例の法則~物質は決まった比で化合する 難しそうでワンパターン問題の典型~
化学変化の単元を苦手とする中学生は多いです。
その主な理由は、
①物質の名前が難しい
②1年生の時と比べて、発想の転換が必要
③モデルが難しい
④計算が難しい
でした。
このように書いてみると、難しく思えますが、1つずつ丁寧に考えていくと、それほど難しいことではないことに気付くでしょう。
まずは、
マイナスの先入観を消すこと
それが、理科の成績をアップさせる秘訣なのです。
もう一つ、今回紹介した他にもいろいろな実験の様子を見たい人は、こちらのサイトをお薦めします。
毎度おなじみ、理科ねっとわーくさんのサイトです。