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こんにちは。頭文字(あたまもんじ)Dです。
中学生に勉強を教えてかれこれ25年以上になります。その経験を活かして、「授業を聞いても理科がわからない人」を「なるほど、そういうことだったのか」と納得してもらおうとこの記事を書いています。
今日は、中学校2年生理科で習う【化学変化】から、原子の性質と原子記号について説明します。
この記事は次のような人の疑問を解決します。
特に、原子記号は3年生でも高校生になっても使います。「知っていて当然」という感じで授業が進んでいくので、今のうちにしっかりと覚えてしまいましょう。
ここに、1円玉があったとします。
この1円玉を何らかの方法で半分に分けてみましょう。
さらに、半分に分けてみます。さらに半分に・・・・。
このように何回も半分にしていくとどうなるでしょうか?
昔から、このように考えた人がいたのですが、極論を言うと次の2つの考え方があります。
このことは、科学者の間で重要な問題となっていました。
現在では、「②ある程度のところで半分にできなくなる」ことが明らかになっています。
なお、1円玉ではありませんが、金を拡大していくとどのように見えるのかについては、こちらのサイトをご覧ください。
https://rika-net.com/outline.php?id=00002057061f&top=1
また、シリコンはこちらをご覧ください。
https://rika-net.com/outline.php?id=00002057071f&top=1#
19世紀の初頭、イギリスの科学者ドルトンは、物質がそれ以上分割することができない微少な粒子からできていると考えました。そして、この粒子を原子と名付けました。
・・・とドルトンさんは原子はそれ以上分割できないと定義したのですが、その後の研究で、実は原子はそれ以上分割することができることがわかっています。そのことについては3年生で学習する「イオン」のところで学習するので、ここでは説明しません。
このように、科学の世界では「一度○○である」と決めたことが、その後の研究で覆(くつがえ)ることがけっこうあります。2年生で学習する「電流の流れる方向」と「電子の流れる方向」もその一つです。これについては、電流の単元で詳しく説明しますので、ここでは説明しません。
定義が覆(くつがえ)っても、ドルトンさんの考えがその後の研究に大きく役立ったことは覆りません。ドルトンさんは偉大な科学者なのです。
現在では、原子について次のように定義しています。
「化学変化によって・・・」がポイントです。
この原子の性質①~③は、テストで出てくることがけっこうあります。意外ときちんと答えられる人が少ないので、あまくみないでしっかりと覚えておきましょう。
ドルトンさんは原子の性質を考えると同時に、原子を表す記号も考えました。残念ながらドルトンさんの考えた原子の記号は現在は使われていません。100種類以上も原子が発見されているので○や×などの記号で表していくと覚えるのが大変なためだと思います。
現在では世界各国共通で使える原子記号が使われています。
原子記号を書くときの約束がいくつかあります。しっかりと覚える・・・というか、しっかりと約束を守って原子記号が書けるようになりましょう。
原子記号を書く約束
そして、中学生では次の17種類の原子記号を覚えておきましょう。
記号 原子名 覚え方
中学生の段階では、このくらい覚えておけば大丈夫でしょう。
多いと思うかも知れませんが、たった20個くらいです。
(1)にも書きましたが、原子はそれぞれ、質量と大きさが決まっています。
ということは、原子を質量が小さい順に並べることができます。
原子を小さい順に並べた表を「周期表」と言います。
詳しくはこちらをご覧ください。
元素周期表(日本語)20201130版(Yoshi-G)
・・・でも、少し疑問ではないでしょうか?最初の水素(H)と2番目のヘリウム(He)が遠く離れていて、1段目はその2つだけ。2段目もベリリウム(Be)とホウ素(B)の間が離れていて・・・。不思議ですね。
これにはちゃんとした理由があります。
それは
なのです。
例えば、酸素(O)と硫黄(S)という2つの原子の性質は大変似ています。
また、フッ素(F)と塩素(Cl)という2つの原子の性質は大変似ているのです。
ここからは中学生の内容を離れて、高校の内容になるので読み飛ばしてもけっこうです。
実はこの周期表、名前がついている列がいくつかあるのです。
周期表の一番左側の列の、水素を除いたものを「アルカリ金属」と言います。先ほども説明したとおり、リチウム(Li)から下のものは全て金属であり、性質が似ています。水素だけは例外で、非金属で、性質も他のものとは異なります。
左から2番目の列は「アルカリ土類金属」と言います。この列は全て金属です。
一番右の列の原子を「希ガス」と言います。他の物質とほとんど反応しないという性質を持っています。
右から2番目の列を「ハロゲン」と言います。
このように高校では名前がついている列を覚えて、それに共通する性質を勉強していくのです。
今日は少々短いのですが、この辺で終わりにします。
説明することは少ないのですが、しっかり覚えておかないと高校に行っても苦労する内容です。どのような方法でもいいので、原子記号を覚えるようにしてください。
化学反応式を書けるようになろう!~【必見】高校になってからも使う中学理科の最重要ポイント~ | いやになるほど理科2021年1月7日 12:08 AM /
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