こんにちは。頭文字Dです。
今日は、中学校2年生理科の天気の単元から「高気圧と低気圧」について説明します。
「高気圧と低気圧?そんなの簡単じゃん!」と思った人。注意が必要です。
実は、
高気圧・低気圧は意外と間違える人が多い!
のです。
間違える原因は何か?
それは
教科書を読めていない
からなのです。
「ウソだ」と思った人も多いでしょう。
でも、本当のことです。
そして、教科書を読めていない人が成績を伸ばすためには教科書をちゃんと読めるようにならなければなりません。
その第一歩が
読めていないことを自覚する
ことなのです。
この記事の内容は、あなたにとってショッキングなことかも知れません。
しかし、多くの中学生(そして、多くの大人にも当てはまる)が陥っている部分でもあります。
この記事を読み終える頃、あなたはきっと自分が教科書を読めていなかったことに気づくでしょう。
そして、何に注意すれば読めるようになるのか、を理解できるようになるでしょう。
それが成績アップの第一歩
になるのです。
それでは、説明をしていきます。
最初に、あなたが高気圧と低気圧を正しく理解しているかどうか、次の問題で確認してみましょう。
できるだけ、自分の答えを何かに書いてから続きを読んでください。
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【例題1】「低気圧」を次の言葉を使って説明しなさい。「等圧線」「気圧」
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できましたか?
次のように書いた人はいませんか?
等圧線がせまくて、気圧が低いところ
このように書いた人は、全員×です。
正解は
等圧線が閉じていて、気圧が低いところ
です。下線部のところが特に間違えやすいところです。
「天気図を見たら、等圧線が閉じていないところもあるじゃないか」と思った人もいるでしょう。
でも、等圧線は全て閉じているのです。閉じていないように見える等圧線は、地図の範囲が狭いために途中で切れているのです。
「でも、学校じゃ習っていない!」と怒る人もいるでしょう。
しかし、教科書にはちゃんと書いてあるのです。
等圧線が閉じていて、周りよりも気圧が高いところが高気圧、周りよりも気圧が低いところを低気圧という。(教育出版)
ね、ちゃんと書いてあるでしょ?
ポイントは下線部を引いた「等圧線が閉じていて」が、低気圧の説明にもかかっているところです。
ちょっと、人をバカにしたような説明になってしまいましたが、「実は低気圧・高気圧を間違う人は多い」ということを実感してほしくて出題しました。少し納得していただけたでしょうか?
あと2つ、問題を出します。今度は、図を使った問題です。
自分の答えを何かに書いてから、続きを読んでください。
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【例題2】次の図で、低気圧はA,Bのどちらか。
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できましたか?
答えは「A」ですよ。
「できたよ。こんなの簡単!」と思った人。
それでは、次の問題はどうでしょうか?
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【例題3】次の図で、低気圧はA,Bのどちらか。
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答えは、「B」・・・・ではないですよ。
正解は「A」です。
できましたか?
例題1よりも2の方が間違えた人が多いのではないでしょうか?
例え正解しても、「う~ん」と考えた人は多くなっているはずです。
ここで大切なのは、正解したか,間違っていたかではありません。
「どうして間違ったのか?」「どうして迷ったのか?」なのです。これにはちゃんとした理由があるのです。その理由をしっかりと考えてみましょう。
わかりましたか?
そうです!例題3は高気圧の等圧線がせまいのです。だから、ぱっと見た感じ、Bの方が低気圧に見えてしまうのです。
例題1もそうですが、天気予報を見た経験から、次のような先入観を持っている人が多いのです。
低気圧は等圧線の間隔が狭い
そう思う理由もわかります。
・台風の等圧線はせまい
・西高東低の気圧配置(冬型の気圧配置)の時の低気圧の等圧線がせまい
からでしょう。
確かに、高気圧に比べて低気圧の方が等圧線の間隔がせまいことが多いと思います。(感覚的に書いているので、本当は高気圧で等圧線の間隔がせまいものも多いのかも知れませんが)
けれど、「等圧線がせまければ低気圧」という考えは間違えです。
なぜならば、例外がたくさんあるからです。
そして、高気圧・低気圧の定義には「等圧線の間隔」のことは一切書かれていません。
書かれているのは「等圧線が閉じている」ことです。
ここを勘違いしてしまう中学生は多いのです!
いや、大人だって勘違いしている人は多いのかもしれません。
教科書を正しく読むって,実はすごく難しいことなのです。
最近、思うことです。
理科ができない中学生の多くは、理科の前に教科書を読めていない
その具体例を紹介したくて、今回の記事を書きました。
実は、私も教科書を読めていない、と思っています。
自分が中学生だった頃から数えると、30年近くも中学校の理科の教科書を読んでいますが、未だに新しい発見があります。
最近では、「気団って高気圧のことだったんだ!」という発見をしました。
余談ですが、私は平均的な人よりも教科書を読んでいます。
平成以降に出版された教科書は全て読んでいます。
日本には理科の教科書を作る会社が5社あります。5~6年ごとに教科書は少しずつ変わっていくので、平成の30年間で5~6回改訂されています。
今は、学年ごとに作成されるようになった理科の教科書ですが、昔は「1分野上」「1分野下」「2分野上」「2分野下」のように分かれていました。
つまり、
6(回改訂)✕4(冊)✕5(社)=120
120冊くらい・・・でも、平成27年度から学年ごとになったから少し減って、115冊くらい読んだことになります。
もちろん、令和3年度から採用される教科書もすでに読んでいます。
これだけ教科書を読んでいる私の経験から言えることは
教科書を正しく読み込むのは難しい
ということです。
だから、中学生のみなさん(一般的な大人の人も含めて)が教科書で正しく読み取れていない事があっても不思議ではないのです。
そして、教科書を正しく読むことで、理科の成績が上がっていくと確信しています。
このブログでは、このように教科書の正しい読み方についても紹介していきます。
これは便利!天気単元 要点のまとめ~天気の単元を復習できる一覧~ | いやになるほど理科2020年12月29日 10:33 PM /
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